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青色申告とは?メリットと申告のやり方をわかりやすく解説

青色申告とは、税務署に事前申請を行い、正規の簿記の原則に従って日々の取引を記帳し、その帳簿に基づいて所得を計算し、確定申告を行う制度です。
この制度は、個人事業主やフリーランスなど、個人で事業を行う人が税制上の優遇措置を受けられる点が大きな特徴です。

▶青色申告の概要:No.2070 青色申告制度|国税庁

青色申告のメリットを最大限に活用するには、白色申告との違いを理解し、所定の要件を満たしたうえで、正しい手順で申請・申告を行うことが重要です。
この記事では、青色申告とは何か、そのメリットや注意点、申告のやり方についてわかりやすく解説します。

青色申告とは?白色申告との違いを理解しよう

個人事業主が行う確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

白色申告は、比較的簡易な記帳方法(単式簿記)による帳簿作成が認められており、事前の申請が不要なため、手軽に始められる申告方法です。

一方、青色申告では、原則として複式簿記による記帳が求められ、帳簿の作成や管理に一定の手間がかかります。その代わりに、青色申告特別控除をはじめとした、さまざまな税制上の優遇措置を受けることができます。

▶青色申告特別控除とは:No.2072 青色申告特別控除|国税庁

法人の場合は青色申告が原則ですが、個人の場合は白色申告と青色申告のどちらかを選択できます。
近年は会計ソフトの普及により、専門知識がなくても青色申告に取り組みやすい環境が整っています。

青色申告で得られる7つの節税メリット

※以下のメリットは、いずれも定められた要件を満たした場合に限り適用されます。

青色申告を選択することで、所得税や住民税の負担を軽減できるさまざまなメリットがあります。
ここでは、代表的な7つのメリットを紹介します。

【メリット1】最大65万円の青色申告特別控除

青色申告の大きなメリットのひとつが、青色申告特別控除です。
一定の要件を満たすことで、所得金額から最大65万円を差し引くことができます。

65万円の控除を受けるためには、次の要件を満たす必要があります。

  • 事業所得または不動産所得があること
  • 正規の簿記の原則(複式簿記)で記帳していること
  • 確定申告書をe-Taxで提出する、または電子帳簿保存を行っていること

e-Taxを利用せず書面で提出した場合の控除額は55万円、簡易な帳簿で記帳している場合は10万円となります。

【メリット2】赤字を将来に活かせる(純損失の繰越控除)

青色申告では、事業で生じた赤字(純損失)を、翌年以降3年間繰り越し、黒字と相殺することができます。

例えば、前年に100万円の赤字、翌年に200万円の黒字が出た場合、翌年の課税所得は100万円として申告できます。
事業開始初期など、赤字が出やすい時期の税負担を抑えられる制度です。

▼純損失の繰越控除について:所得税法(昭和四十年三月三十一日法律第三十三号)|国税庁

【メリット3】家族への給与を全額経費にできる(青色事業専従者給与)

生計を同一にする配偶者や15歳以上の親族が事業に従事している場合、その対価として支払う給与を、適正額であれば全額必要経費として計上できます。

※事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出が必要です。

白色申告では控除額に上限がありますが、青色申告では適正額であれば上限なく経費化できる点が特徴です。

【メリット4】30万円未満の資産を一括で経費計上できる特例

取得価額30万円未満の減価償却資産については、一定の要件を満たす青色申告者に限り、年間合計300万円まで、一括で経費計上できる特例があります。

第2款 少額の減価償却資産等|国税庁

設備投資を行った年の利益を圧縮でき、資金繰りの改善につながる制度です。

【メリット5】貸倒引当金を計上できる

売掛金などの債権について、将来の回収不能リスクに備え、一定割合を貸倒引当金として経費計上することができます。

【メリット6】自宅兼事務所の経費を計上しやすい

自宅を事務所として利用している場合、家賃や光熱費、通信費などを、事業利用割合に応じて経費計上(家事按分)できます。

白色申告・青色申告いずれの場合も、合理的な按分根拠が求められますが、青色申告では帳簿が整備されているため、結果として事業実態を説明しやすい点がメリットといえます。

【メリット7】赤字を過去に戻して税金の還付を受けられる(純損失の繰戻し還付)

前年が黒字で納税しており、当年が赤字となった場合、前年分の所得税の還付を受けられる制度があります。

A1-4 純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求手続|国税庁
資金繰りを支えるセーフティネットとして有効です。

青色申告の注意点

青色申告には多くのメリットがありますが、帳簿作成の手間や事前手続きが必要といった注意点もあります。
メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで選択することが大切です。

【注意点1】青色申告承認申請書の提出が必要

青色申告を行うには、「所得税の青色申告承認申請書」を期限内に提出する必要があります。

  • 原則:適用したい年の3月15日まで
  • 新規開業開業日から2か月以内

期限を過ぎると、その年は白色申告となります。

【注意点2】65万円控除には複式簿記が必要

65万円の控除を受けるには、複式簿記による記帳が必要です。
会計ソフトを活用すれば負担は軽減できますが、日々の記帳作業が発生する点は理解しておきましょう。

【注意点3】提出書類が白色申告より多い

青色申告では、確定申告書に加えて「青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)」の提出が必要です。

青色申告ができる人の条件

青色申告ができるのは、次の所得がある人です。

事業所得がある人

個人事業主やフリーランスなど、個人で事業を営み、事業として収入を得ている人が対象です。
開業初年度であっても、必要書類を期限内に提出すれば青色申告を選択できます。

不動産所得がある人

アパートやマンション、駐車場などを貸し付けて得られる不動産所得がある人も対象です。
不動産所得の場合、貸付規模が「事業的規模」に該当するかどうかで、控除額が異なります。

  • 事業的規模(目安:アパート10室以上、戸建て5棟以上)
     → 最大65万円(または55万円)
  • 事業的規模に満たない場合
     → 控除額は10万円

山林所得がある人

山林を伐採して譲渡した場合などに生じる山林所得がある人も対象です。
ただし、原則として5年を超えて所有している山林である必要があります。

青色申告の始め方|申請から承認までの流れ

青色申告を始めるには、税務署へ「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、承認を受けます。

ステップ1:必要書類「青色申告承認申請書」を用意する

申請書は、国税庁サイトからダウンロードするか、税務署窓口で入手できます。

ダウンロードはこちらから

これから開業する場合は、 開業届と同時に提出すると効率的です。

ステップ2:申請書を記入する(簿記方式・備付帳簿名が重要)

申請書には氏名・住所・事業内容などを記入します。
特に、控除額に関わる「簿記方式(複式簿記)」や「備付帳簿名(仕訳帳・総勘定元帳など)の選択は重要です。

会計ソフトを利用する予定でも、基本は「複式簿記」を前提に記載します。

ステップ3:期限内に所轄税務署へ提出する

提出期限は次の通りです。

  • 原則:青色申告を適用したい年の3月15日まで
  • 新規開業事業開始日から2か月以内

提出方法は、税務署窓口への持参/郵送/e-Taxのいずれかです。

青色申告では、日々の取引を帳簿に記録し、確定申告時にその内容をもとに書類を作成・提出します。

特に、65万円(または55万円)控除を狙う場合は、決算書類の作成が重要になります

確定申告で提出が必要な主な書類

青色申告で提出する主な書類は、次の2つです。

  • 確定申告書
     (1年間の所得・控除・税額を計算)
  • 青色申告決算書
     (事業の成績・財政状態をまとめた書類)

青色申告決算書には、損益計算書貸借対照表が含まれます
(65万円/55万円控除の要件と関連します)。

提出方法は3つ(e-Tax・窓口・郵送)

  • e-Tax:自宅から提出でき、65万円控除の要件にも関係するため推奨
  • 税務署窓口:その場で不備を確認してもらえる場合あり
  • 郵送:通信日付印(消印)の日付が提出日扱い

帳簿や領収書など保管義務のある書類

申告後も、帳簿や証憑の保存が必要です。

  • 仕訳帳・総勘定元帳などの帳簿:原則7年保存
  • 領収書・請求書・通帳・カード明細などの証憑類

税務調査に備えて、整理して保管しておきましょう。

まとめ

青色申告とは、一定の帳簿要件を満たすことで、多くの税制優遇を受けられる確定申告制度です。

最大65万円の控除や赤字の繰越・繰戻しなど、個人事業主にとって大きなメリットがあります。

一方で、事前申請や帳簿管理といった手間も伴います。
白色申告との違いを正しく理解し、自身の事業に合った申告方法を選択することが重要です。

青色申告や確定申告の申請についてのお悩みは、ぜひDIG税理士法人へお気軽にご相談ください。

確定申告に関するお問い合わせはこちらから

福岡DIGの確定申告

※記事の内容は投稿時点のものです。

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